はたらき方による3種類の仕事観

 

橘玲によると、ひとびとのはたらき方は、仕事を「労働とみなす」「キャリアとみなす」「天職とみなす」のいずれかに当てはまるとう。これは、バックオフィス、スペシャリスト、クリエイターの分類にぴったり当てはまるという。

「労働とみなす」ひとたちは、仕事を生計を立てるための必要悪と考えています。彼らがはたらくのは、家族とのだんらんや趣味など、仕事以外の時間を楽しむためです。 

「キャリアとみなす」ひとたちは、仕事を通じて自分を成長させたいと考えています。仕事と人生を一体化しようとまでは考えませんが、より多くの収入や社会的な評判を得たいという野心を持ち、多くの時間とエネルギーをキャリアアップに注ぎ込みます。

「天職とみなす」ひとたちは、仕事に充実感や社会的意義を見出し、金銭的な見返りや出世のためではなく、楽しいからはたらいています。彼らは仕事と人生を切り離すことができず、生涯現役で死ぬまで働きつづけるのを当然と考えるでしょう。そしてこれが、「自己実現」と呼ばれるのです。

日本の会社のいちばんの問題は、サラリーマン(正社員)のなかにスペシャリストとバックオフィスという異なる種類の仕事をするひとが混在していて、それを無理矢理平等に扱おうとすることにあります。

 これにはとてもしっくりきた。

私の職場にも、スペシャリストとバックオフィス系業務が混在している。

営業事務や経理はわかりやすいが、制作畑の人も基本的にはほとんどルーティンワークを回しているのであり、スペシャリストは少ない。

制作チームで、ディレクターとデザイナーとコーダーがいるなら、スペシャリストに近いのはデザイナーとコーダーだが、コーダーなどはそれほど難しいことをしなくても済みエンジニアとしての腕を上げにくいのが現状だ。

ディレクターは他との差別化が難しく、働いた時間がそのまま実績に繋がるため、競争がが厳しく、長時間労働になりやすい。イメージ的には労働にとても近く、決められた仕事をどれだけこなすかでしか成果がみえない。

一方社内サービスや新しいシステム構築などを担う少数のエンジニアは、スペシャリストにあたる。社内で5%もいるかどうかという人々だ。

この周りでサポートしているエンジニアやディレクターの業務は、労働に近い。

今後の生き方を考えたときには、現状とそれが自分の希望に沿っているのかを考える必要があるだろう。

今の条件を前提としたうえで、それぞれが自分と家族を幸福にするための戦略を試行錯誤して見つけていくしかない。

仕事も子育ても両方楽しめるライフスタイルをつくっていきたい人にとっては、キャリアアップというのは終わりのない戦いだし、かといっていつまでも労働をしていては、いつまでも時間に縛られる。

どうやってライフスタイルを築くか、

 意思を持って未来を選択する必要がある。